目次
こんなに胸をしめつけられるBLがあったなんて・・・
BL漫画初心者のわたし、
神作品に出会いました。
日高ショーコ先生の『憂鬱な朝』が素晴らしすぎる。
![](https://i0.wp.com/img.papy.co.jp/sc/item/cover/9-916060-c400.jpg?ssl=1)
子爵と家令のねじれた愛を描いたBL漫画でして、
三島由紀夫『春の雪』を超える美しさ。
大河ドラマ級の神作品でした。
『子爵×家令』美しすぎる恋人たち
「憂鬱な朝」は若き子爵が主人公。
子爵が憧れの家令の愛を獲得しようと
もがき闘う物語です。
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そうこの漫画は
BL「執事受」の最高バージョン
「家令受け」なのだ。
攻:子爵『久世暁人』17歳
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暁人プロフィール
父の死によって10歳で子爵家を継いだ若き当主。
家令の桂木に幼い頃から憧れ、
一途な恋心を抱く。
柏木から徹底的な英才教育をうけ、聡明な美青年に成長する。
しかし、11歳年上の桂木は彼を子ども扱いする。
ある夜激情のあまり、暁人は桂木とむりやり関係を持つ。
家令受の萌えが詰まってます
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「当主の命令」という名目で、その後も関係は続くのだが・・・・。
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無理強いから始まった関係。
暁人の熱烈な恋情は身分を超えて
桂木の心に届くのか。
読み手は暁人を熱烈に応援したくなる。
けれども家令『桂木』は頑なだ。
暁人の求愛を気の迷いと決めつけ、認めようとしないのだ。
受:家令『桂木智之』28歳
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桂木プロフィール
先代当主『暁直』の遺言により
暁人の成人まで久世家の全ての権限を持つ。
久世家のためなら手段を選ばない有能な家令。
(色仕掛けなど手段を選びません)
若き当主の教育係として、英才教育をビシビシと行なう。
暁人の恋情に気づかないフリをしえいる
桂木の目的は、先代の悲願「陞爵(しょうしゃく)」の達成にある。
陞爵=「子爵から位を上げる」ために、
暁人を華族のお姫様と婚約させようとする・・・。
こじらせには彼の出生の秘密が大きく関係していた・・・・
少しだけネタバレすると
桂木は売れっ子芸者の子どもで、
「身分が高い人物の庶子」らしい。
華族の跡継ぎになれる可能性も・・・?
売れっ子芸者の母に似たのか
柏木の色気が凄いのだ。
女性のお相手もできるし、男性からも熱い視線を注がれる。
(子爵家・家令を隠れ蓑にした高級男娼みたいな存在らしい)
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頭脳明晰で美しいのに、高級男娼みたいなこともする柏木。
こじらせてしまうのも当たり前か。
乱れたシャツ姿がまた色っぽい。
こんな姿を見るたびに、暁人はムラムラしちゃうんですよ・・・。
『憂鬱な朝』ストーリー
あらすじ
父の死後、十歳にして子爵家当主の座を継いだ久世暁人。
教育係を務めるのは、怜悧な美貌の家令・桂木智之だ。
その才覚で社交界でも一目置かれる有能な桂木は、
暁人になぜか冷たい。
もしや僕は、憎まれているのか──!?
桂木に惹かれる暁人は、拒絶の理由が知りたくて……!?
若き子爵と家令の恋を紡ぐ、クラシカルロマン。
柏木の本当の狙いはどこにある?
桂木は、自分のカラダと引き換えに
暁人に「陞爵」を迫る。
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「陞爵」とは貴族の爵位制度での昇進を意味します。
読み方は「しょうしゃく」です。
桂木と離れたくない暁人は取引を受け入れる。
暁人の恋情を利用して、
桂木は有力華族との婚約を画策する。
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暁人はいったん婚約を了承するが
「桂木しか愛せない」と方向転換。
予想を超えた捨て身の策をとる。
それとも、乗っ取り?
そうなんです。
『子爵vs家令木』のコンゲームがスタート。
愛と知力の「だまし合い」
憂鬱な朝の面白さはここにある。
『憂鬱な朝』読みどころ
美しい絵と重厚な人間描写にウットリする
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日高ショーコ先生、とにかく絵が美しい。
顔が美しいのはもちろん
衣装や背景も眼福です。
そして、主人公2人だけでなく
周囲の人物それぞれの造形が緻密で深い。
人物描写が深いから、
ストーリーにも嘘がなくひきこまれる。
(豆知識)
調べてみると、日高ショーコ先生は
絵・日高ショーコ/原作・タキエのユニットだそうです。
ストーリーは2人で練り上げるそう。
原作担当と作画を2人で共同して行なうから
重厚なストーリーと美しい絵が叶うのですね。
愛だけに生きず、
貴族の責務を果たそうとする
行き違いはあるけれど、
お互いに愛し合う子爵と家令。
愛のために全てを捨て
逃げることはたやすい。
貴族の生き方として
国元の領民を捨てることはできない2人。
子爵家を存続させながら、
2人の愛の成就を目指す
暁人子爵の闘いから最後まで目がはなせません。
シリアスなボーイズラブの場合、
どちらかの死というバッドエンドが多いけど
果敢に未来を切り拓こうとする暁人子爵の生き方が好きだ。
ベッドシーンの変化に泣ける
最初のうち、柏木はめちゃくちゃ冷たい。
桂木の「旦那様」が冷たくて、ゾクゾクする。
このつれなさ、イイですね・・・
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暁人子爵と桂木のベッドシーンも、
最初は暁人からの一方的な恋情で暴力的に始まります。
2人の関係が変化していくと
少しずつ描写が変化していきます。
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家令・桂木が自分の恋情を意識するにつれ
2人の心が融けあっていく様子が繊細に描かれます。
どんどん甘くなっていく。
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私を朝まで寝かせなければ、いいでしょう?
夜通しやろうってことですよね・・・?
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そして、有名なラストシーン。
ここはネタバレになるから載せません。
晴れ晴れとしたラストに心が洗われます。
素晴らしい漫画に出会えて良かった。
神作品でした。
何度も読み返してひたっています。
・・・となると、連載終了を記念した「愛蔵版」も欲しくなる。
もちろん買いました。
番外編やショート読み切りなどの短編に、
作家インタビューも読めて大満足。
日高ショーコ先生に『憂鬱な朝』でハマって、
他の作品も読みたくなって・・・
どの作品も美しくてかわいらしくて大好きだ。
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シリアスなBLも好きだけど、
コメディも好きです。
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