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この秋から、お茶を習い始めた
セミリタイアがきっかけで、
10月から裏千家のお茶を
習い始めました。
もともと小原流の生け花を
11年習っています。
「お茶と生け花を一緒に教える教室」なので、
先生からは「お茶も習ったら?」と
度々誘われておりました。
ただ、仕事が忙しいし・・・と
お断りしていました。
会社を辞めることになって、
「ヒルネちゃん、時間ができたんだから、
基本のお茶だけでいいから習いなさい。」
と有無を言わせぬ展開で、とうとうお茶も習うことに。
(お稽古先生って迫力あるから、
どうにも逆らえぬ・・・)
アラフィフになって、袱紗さばきや足運びや・・・
先輩弟子のおねえさんにマンツーマンで習っていますが、
なかなか身につきません。
スムーズにお手前できなくて、正直つらいです。
美味しくて、大好き。
ただ、お稽古の前は
プレッシャーでプチユウウツです。
先生、スパルタなんだもん。
「素晴らしいお師匠さんだったわ」
お茶の先生がとべた褒めの演技
そんな中、「日々是好日」の映画が封切りになりました。
10年以上前に原作を読みました。
「お茶を習ったら、愉しそうだな」
とうっかり思ってしまうくらい
お茶の深さ・豊かさを
想像させられる名エッセイでした。
【あらすじ】大学生の頃にお茶を習い始めて、気づけば24年以上も続いていた。
大学を卒業して、ライターとして働くようになり、恋もして、失恋もした。
いろいろ愉しいこと・辛いことを経験する傍らで、
いつもお茶のお稽古とお師匠さんが彼女を優しく支えてくれていた・・・。
映画「日々是好日」では黒木華が主人公。
彼女が、近所の武田のおばさん(樹木希林)にお茶を習いにいく
ところからお話がはじまります。
先生も生徒さんも「お茶のお稽古の映画」に関心が高くて、
「とっても良かった」と盛り上がってました。
ウチの先生もべた褒め。
「樹木希林さんがおっとりしたお師匠さんで、
佳い先生だったわ。所作も綺麗だし。
お道具もお菓子も佳いものばかりだし、
ヒルネちゃんも観にいくといいわよ。」
希林さん、映画が決まるまで
お茶を習ったことがないらしいのに、
先生が褒めたくなるくらい
身についているなんて、
すごいなあ。
先生の言葉を聞いて、
がぜん観たくなってきた。
おそまきながら観てきました。
今の自分と重ねて、クスクス笑っちゃいました。
そして、茶道の奥深さ・愉しみを伝えるエピソードの表現が
さりげなくココロにしみました。
わたしが分かる!と思ったのは、このシーン。
お湯の音の柔らかさに気づく
シュンシュンと茶釜で沸いたお湯の音は
チャポチャポと柔らかい音がする。
冷たい水は、シャラシャラとした音がする。
音の違いに気がつくと、小さな茶室の中で、
急に世界が広がった気になりました。
掛け軸から「音」が聴こえてくる
映画の中でも、暑いさなかに「滝」の掛け軸の前で
「ザーッ」と滝の音が聞こえて涼を感じる瞬間がありました。
わたしも同じような体験がありました。
頭のつかれがふわーっと消える瞬間でした。
わたしにも、同じ瞬間が来ると思いたいけど、
いつになることやら・・・?
つらいことがあったとき、お稽古が助けてくれる
途中までほのぼのと映画を観ていたのですが、
あるシーンで涙がダダ漏れになってしまった。
辛い時に、お稽古に集中すると、
気持ちがすーっと楽になる。
ネタバレになるからあまり書けないけれど、
大切な人を無くしたり、
仕事がつらかったり、
人間関係で悩んでいる時に
お稽古に熱中すると、
悩みを忘れる瞬間があります。
お稽古が自分を助けてくれるんです。
(わたしはお花のお稽古がそうでした。)
お稽古に助けられた気持ちを思い出して、
知らず知らず涙がダダダダーとあふれてきました。
それまでちょっと大変ですが、がんばってみようかな・・・。
今日は殊勝な気持ちになりました。
わたしのおじいちゃん、実は茶杓を手作りしてました。