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死ぬまでに読みたい本がたくさんある
今年の抱負。
と思ってた本を
今年は積極的に読んでいくぞ
というわけで、
山田風太郎「人間臨終図鑑」にとりかかる。
山田風太郎/片岡忠彦 KADOKAWA 2014年01月25日 売り上げランキング :
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人間臨終図鑑は、有名人の臨終場面を集めた本
人間臨終図鑑とは
歴史に名を残す著名人(英雄、武将、政治家、犯罪者、芸術家、文豪、芸能人など)の臨終の様子が淡々と綴られた本。
上巻では15歳から55歳で死んだ人々324名を収録。
有名人の死を淡々と書いているだけなんだけど、
何でやろ?
何故飽きないのか、
理由を考えてみた。
理由①:選んだ著名人のセンスがいい
古今東西の有名人を選んでいて、
誰もが知っている人もあれば
恥ずかしながら
知らなかった人もいる。
山田風太郎のチョイスが
良い意味で偏っている。
文学者とエロ事件の関係者が多くて、
「へー、そんな死に方をしたのか」と
発見が多い。
エロ事件をチョイスするあたり
やはり山田風太郎らしい。
理由②:短くまとめた文章の切れが気持ちいい
誰がいつ、どこで、誰に看取られて、
なぜ死んだか。
気持ちよいくらいコンパクトに
描写されている。
短い文章にキリッとまとめるには
筆力が必要だ。
何百人もの臨終を描き続けるパワーが
さすがである。
理由③:平々凡々でも苦しまずに死にたいと思える
上巻は若くして死んだ人のせいか、
苦しい死に方をした人ばかりだ。
特に「肺結核」が多くて、
貧困のうちに世間に認められず、
苦しみぬいて死んでいる。
死後に「偉大な芸術家」として
認められても、
こんなに苦しんで死ぬなんて
ぜーったいイヤだ。
ごめんです
だったら、
平々凡々な小市民のままで、
さらっと死にたいもんだ。
誰もが逃れられない「死」なんだから、
淡々と苦しまずに死ぬために、
カラダのメンテナンスに気をつけたい。
「人間臨終図鑑」で
安らかに死ぬための
努力をしようと思うのは、
ちょっと変かな。
上手に死ぬのって、むつかしい。
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この本も「死」について考えさせられる。