12月も京都行こう。
現代アートの美術館を2つ巡ってきました。
1つめは、何必館。
“かひつかん”と読むそう。
常設展示の“魯山人”目当てです。
場所は、阪急電車河原町から
歩いて8分。街中にあります。
細長いビルで、入り口が狭いから見逃し注意です。
今の特別展示は、ロバート・ドアノーの写真展。
ドアノーの愛したパリ。
ドアノーと言えば、「市役所前のキス」に代表される
パリの瞬間を神業で切り取った写真家という印象でした。
(のちにこのキスは演出だとこの恋人たちが
名乗り出たそうだけど、それでもこの写真は神業だ。)
「ねぎを持つ恋人たち」
このキスは、恋人たちのキャッキャ感が
こちらまで伝わってきて、ニヤニヤしちゃう。
(男性の買い物カゴにネギが入っているのを
タイトルにするなんて、お茶目っす。
目を凝らしてまじまじ見たけれど、日本のネギとは違うなぁ。)
ピカソのパン
「ピカソの手がぷくぷくに膨らんでる⁈」
と思ったら、パンでした!
こわい顔をしながら、茶目っ気たっぷりのピカソ。
他の写真も、お茶目な瞬間を切り取った写真ばかりで、
予想以上に楽しめました。
こんな風にゆったりと展示されてます。
人も少なくて、貸切気分です。
気に入った写真の前で、順番を気にすることなく過ごせます。
(外国の旅行者の方が多かったです。)
1階から3階までが、ドアノー展。
お次は5階にエレベーターで移動するように
案内がありました。
ドアが開いたら・・・・、目の前に紅葉の庭がありました。
思いがけずに、ビルの中で紅葉の庭を独り占めできました。
お庭の奥は、居心地の良さそうな和室です。
床の間には、村上華岳の太子樹下禅那図がかけられています。
菩提樹のもとで座禅修行する若き日の釈迦を描いた絵。
お釈迦さまの顔は、遠目でぼんやりと眺める展示です。
欲を言うと、樹木希林さんが気に入って、
わざわざ立ち寄って見たというお釈迦様のお顔、
もっと間近で見たかったなぁ。
何必館のホームページの写真でみると、
深い優しさを感じさせるまなざしです。
その次の案内は、エレベーターで地階へ。
北大路魯山人の作品室に向かいます。
魯山人の作品の展示は、枝を生けたり、水に紅葉を浮かべたり、
意匠を凝らしていました。魯山人への愛を感じます。
ポスターの椿鉢が想像よりも大きくて、え⁈と戸惑いました。
凡人にはこの大きさが想像できなかった。
「アンタ、こんなんで驚いてるの?凡人やねえ。」
と魯山人先生に笑われそう・・・。
お茶道具もありました。
お茶碗や蓋置きも、魯山人らしく「濃い」作品ばかりでした。
この部屋も独り占め状態で、じっくり見られました。
何必館は初めてでしたが、館長さんの作品への愛が
感じられる展示でした。
京都の街中で、静寂を感じられる心地よい空間でした。
また次の展覧会があれば、行ってみたいです。