目次
「ファクトフルネス」
不安な今こそ役立つ本
2019年の発売時から「ファクトフルネス」が気になっていた。
いろいろ書評を読んでみると、
「ファクトフルネス」に関しては
どの書評もべた褒めだ。
疑り深いわたしは
評価高すぎじゃないの?
・・・と思ってました。
遅ればせながら読んでみた感想は
今の不安な時代に役立つこと間違いなし。
現代人が陥りがちな間違いを指摘する。
同時にその対処法を明確に提示する。
不安を鎮め、生きるチカラを教えてくれた。
素晴らしい本だと思う。
「ファクトフルネス」って何だ?
ファクトフルネスとは、
データを元に世界を正しく見る習慣。
世界を正しく見るって、何だろう?
それは、”10の思い込み”を知ることだ。
自分の思い込みを知るために、
まずはクイズに答えてみよう。
まずはクイズに答える
質問 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%
発展途上国は低いだろうから
平均すると50%くらい・・?
正解は・・・ネタバレになるから書きません。
質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%
80%いくかな?
ちょっと高いカナ・・・?
選択肢を選ぶときに意外と迷う。
著者の実験結果が面白い。
高学歴で知識のある人なら、正答率が高いはず。
そう思って、いろんな国でテストしてみると・・
頭の良い人達も正答率は低いそうな。
もちろんわたしも・・・
とほほ・・・。
このクイズのところから面白くて、
つかみはOKだ。
知識はあるはずなのに、
なぜ間違えるのか?
それは現代人にありがちな・・・・
“10の思い込み”を知る
現代人の考え方のクセとして、
こんな思い込みがあって、
必要以上に悲観的に世界をとらえてしまう。
- 分断本能
- ネガティブ本能
- 直線本能
- 恐怖本能
- 過大視本能
- パターン化本能
- 宿命本能
- 単純化本能
- 犯人捜し本能
- 焦り本能
大雑把に言っちゃうと、こんな感じだ。
今は昔より世界がどんどん悪化中。
地球の人口は直線ペースで増加して、
危機的状況だ。
ジタバタしてもすべては宿命で、
あらかじめ決まってるんだ。
うん、分かる。
世界って、悪くなってるんでしょ?
「そうじゃないよ。」とファクトフルネスは教えてくれる。
世界は少しずつ良くなってるよと。
赤ちゃんの死亡率は下がり、
豊かな国が増え、
生活レベルは地球全体で上がっている。
それなのに、わたしたちは昔の見方を引きずっている。
頭が柔らかい頃に注入した知識のまま
世界を見てしまう。
ファクトフルネスが云いたいことはこれ。
知識をアップデートせよ。
世界が少しずつ良くなっていることは
地味すぎてニュースにならない。
ショッキングな事件、不安な状況は
人目を引きやすくニュースになる。
マスコミの情報に踊らされるな。
冷静に判断して、不安を減らして生きよう。
人々をいたずらに煽らず、
脳みそを落ち着かせてくれました。
すごい功績だと思う。
追記:
ファクトフルネスを読んで、明るい気持ちになったものの・・・
今の世の中、貧困とか過労死とかまだまだ問題山積みじゃない?
ファクトフルネスの中でも、そこは言及されている。
要約するとこんな感じかな。
「世界はだんだん良くなっている」とは
言っても、まだ悲惨な状況は実際にある。
貧困や環境問題など。
その改善のための行動は引き続き必要。
過去の行動があったから、世界は改善されたと知って欲しい。
努力は報われるってことだよね?
悲観論はもう終わりにしたい。
ファクトフルネスの活用もばっちり書いてある
「この本が素晴らしい」と思うのは
活用法をしっかり書いているところ。
わたしの覚え書きとして抜き出してみる。
- 分断本能を抑えるには・・・
大半の人がどこにいるかを探そう - ネガティブ本能を抑えるには・・・
悪いニュースのほうが広まりやすいと憶えておこう - 直線本能を抑えるには・・・
直線もいつかは曲がることを知ろう - 恐怖本能を抑えるには・・・
リスクを計算しよう - 過大視本能を抑えるには・・・
数字を比較しよう - パターン化本能を抑えるには・・・
分類を疑おう - 宿命本能を抑えるには・・・
ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めよう - 単純化本能を抑えるには・・・
ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚えておこう - 犯人捜し本能を抑えるには・・・
誰かを責めても解決しないと肝に銘じよう - 焦り本能を抑えるには・・・
小さな一歩を重ねよう
暗い気持ちになったり、
どうしたらいいか分からなくなったら、
このページを開いて立ち止まってみたい。
個人的に「犯人捜し本能」「焦り本能」を
抑えたいなと思ってる。