そうだ、京都行こう。
1月も寒さにまけず、京都に行ってきました。
目次
楽美術館 新春企画「変わる」へ
楽美術館に行くのは、3回目。
今回のテーマは「変わる」
「楽家」の変化をたどる展示。
どんな軌跡が見られるのか、楽しみです。
楽美術館の場所
楽美術館は、今出川駅から歩いて10分。
京都御苑の近くです。
住所:〒602-0923 京都市上京区油小路通一条下る
開館時間:10:00~16:30
休館日:月曜日(祝日は開館)
「楽家」の自宅のお隣りが美術館になっています。
「変わる」企画展のポスター。
左のお茶碗は、初代長次郞の「杵ヲレ」
右は、今の15代吉左衛門の「天阿」
15世紀~21世紀の間に
こんなに変化したと伝えたい企画なのだろう。
楽美術館の建物も心地よい美しさ
紅白の牡丹の横を通って、
美術館の入り口へ。
奥行きのある小道を通ります。
石造りのアプローチが美しい。
入り口前で、スリッパに履きかえます。
よそのお宅に上がるような気分になります。
入り口すぐの休憩室には、
時代がかった竹筒の花器に
お花が生けられています。
(ゆがんだ竹で作られた花器で、そのゆらぎが味わい深い。)
(カメラ📷での撮影はNG)
実物の素晴らしさには遠く及ばないけれど、
わたしの備忘録も兼ねて記録します。
記憶に残ったお茶碗
一番最初の展示は、次期16代のお茶碗。
(2019年春に襲名なので、
注目が集まっているんですね。)
次期16代篤人(あつんど)赤楽茶碗
「さりげない赤」の赤楽茶碗。
さりげなく、渋い。
実物を見ると、繊細な印象です。
横からみた姿も渋い。
同時に手にしっくりなじむ柔らかさも感じる。
お茶を点てやすそうです。
最初に次期16代のお披露目があり、
続いて、歴代当主のお茶碗が並びます。
数ある中で、わたしの記憶に残った
お茶碗を書いていきます。
初代・長次郞 黒筒茶碗「杵ヲレ」
深く濃いグレイ。
細かく複雑な景色になっています。
時代を経て、カサッとした手触りが心地よさそう。
初代・長次郞は
やはり印象に残る茶碗だった。
6代左入 赤楽茶碗「毘沙門」
こちらは、うつくしい貫入の赤楽茶碗。
毘沙門とは、毘沙門天のこと。
四天王の一人で、武神である。
この陽気なお茶碗と、
勇ましい武神がすんなり結びつかないけれど、
陽気な武神だったのかしら。
白の釉薬の掛かりぐあいが
ランダムでみていて飽きません。
15代吉左衛門の「変遷」におどろく
15代吉左衛門 赤楽茶碗(17歳)
と思って作者をみたら、
15代目吉左衛門の17歳の作品でした(驚)
高校卒業前に作った
初めてのお茶碗なんですって。
実物はこの写真よりも、
もっと瑞々しくて、ピュアでした。
15代吉左衛門 焼貫黒楽筒茶碗「天阿」
かわいいお茶碗と対するように、
右隣に、アバンギャルドなお茶碗。
海外でも評価の高い15代目らしいスタイル。
対比してみると、
17歳でこんな愛らしい
お茶碗をつくった人が・・・
後に、伝統を打ち破る
お茶碗を作るようになるんだ・・・。
「変わる」を実証した展示が
面白かった。
実物はもっと見ごたえあり。
企画展の〆は、次期16代の黒楽茶碗で
最後の作品は、次期16代の黒楽茶碗。
さりげないんだけど、
かっこよくて、
思わず見入ってしまった。
16代篤人 黒楽茶碗
「カサッとした肌」で
手触りがよさそう。
黒い茶碗に、白や橙の景色があらわれて、
長時間眺めていて飽きません。
横からみた姿も、渋くてステキ。
老成しつつ、若さも感じられるお茶碗でした。
イノシシ年のサービス展示もみごたえあり
15代吉左衛門 亥之絵赤楽茶碗
このお茶碗のイノシシたちが
愛嬌ありすぎ(笑)
実物はもっと可愛い。
写真では伝えきれないキュートさです。
昔のイノシシ年につくったお茶碗だそう。
あのアバンギャルドなお茶碗を
創る人が、こんな可愛い
お茶碗も創る・・・。
懐が深い(笑)
7代長入 亥香合
歴代のご当主は、
干支の香合もつくっていた。
今年の干支「亥」の香合は
愛嬌たっぷり。
昼寝しているみたい。
楽家のお正月道具一式の展示も愉しい
お棗、水差し、蓋置き、建水まで
楽家のお正月の茶事に使う道具が
展示されてます。
ぶっ飛びました。
ミドリ色のサザエだよ。
お正月ならではの展示も愉しかった。
楽美術館「お散歩マップ」がお役立ち
といってみよう。
近くのランチスポットや
観光名所がきめ細かく
紹介されています。
このお散歩マップ、知りたい情報がちょうど良く
まとめられているので、保存版です。
楽美術館に行くなら、ぜひマップをもらってください。
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追記
次の企画展は、「富士を見る」です。
その前の企画展は、「本阿弥光悦と楽茶碗」でした。